CPUとGPUの比較
CPUとGPUの比較
これまでに、
CPUとGPUそれぞれの仕組みを解説してきました。
この節では、
両者を並べて比較することで、
役割の違いを明確にします。
設計思想の違い
| 項目 | CPU | GPU |
|---|---|---|
| 主目的 | 制御・判断・汎用処理 | 大量データの並列演算 |
| コア構成 | 少数・高性能コア | 多数・単純コア |
| 並列性 | 低〜中 | 非常に高い |
| 分岐処理 | 得意 | 不得意 |
処理モデルの違い
CPUは、
- 命令を1つずつ順序立てて実行
- 条件分岐や例外処理を重視
という
制御中心の設計
です。
一方GPUは、
- 同じ命令を多数のデータに適用
- 分岐を避け、並列性を最大化
する
演算中心の設計
です。
メモリ構造の違い
CPUはキャッシュ命中率を重視し、
- L1 / L2 / L3 キャッシュ
- 低レイテンシ
を優先します。
GPUは、
- メモリ帯域
- スレッド数で遅延を隠す
という思想で設計されています。
得意な処理の違い
| 処理内容 | 向いているプロセッサ |
|---|---|
| 条件分岐が多い制御処理 | CPU |
| OS・アプリケーション制御 | CPU |
| 行列演算・画像処理 | GPU |
| 機械学習・科学計算 | GPU |
なぜ両方が必要なのか
もしCPUだけで並列計算を行おうとすると、
- 電力効率が悪い
- 回路規模が大きくなる
逆に、
GPUだけでは
- 柔軟な制御ができない
- OSを動かせない
という問題があります。
そのため、
現代のコンピュータは
CPUが司令塔となり、
GPUが計算を担う
という役割分担をしています。
設計思想のまとめ
- CPU:賢く、柔軟に、少数精鋭
- GPU:単純に、速く、大量並列
この違いを理解すると、
- なぜGPUが必要なのか
- なぜCPUが不要にならないのか
が自然に理解できます。
次章では、
CPUやGPUとは異なる思想で作られた
FPGA
について解説します。