宇宙誕生の少し前から宇宙終焉の少し先までを数で表す論文

この宇宙を数で表すことは出来るのか。

第1-8節 CPUとGPUの比較

CPUとGPUの比較


CPUとGPUの比較

これまでに、
CPUとGPUそれぞれの仕組みを解説してきました。

この節では、
両者を並べて比較することで、
役割の違いを明確にします。

設計思想の違い

項目 CPU GPU
主目的 制御・判断・汎用処理 大量データの並列演算
コア構成 少数・高性能コア 多数・単純コア
並列性 低〜中 非常に高い
分岐処理 得意 不得意

処理モデルの違い

CPUは、

  • 命令を1つずつ順序立てて実行
  • 条件分岐や例外処理を重視

という
制御中心の設計
です。

一方GPUは、

  • 同じ命令を多数のデータに適用
  • 分岐を避け、並列性を最大化

する
演算中心の設計
です。

メモリ構造の違い

CPUはキャッシュ命中率を重視し、

  • L1 / L2 / L3 キャッシュ
  • 低レイテンシ

を優先します。

GPUは、

  • メモリ帯域
  • スレッド数で遅延を隠す

という思想で設計されています。

得意な処理の違い

処理内容 向いているプロセッサ
条件分岐が多い制御処理 CPU
OS・アプリケーション制御 CPU
行列演算・画像処理 GPU
機械学習・科学計算 GPU

なぜ両方が必要なのか

もしCPUだけで並列計算を行おうとすると、

  • 電力効率が悪い
  • 回路規模が大きくなる

逆に、
GPUだけでは

  • 柔軟な制御ができない
  • OSを動かせない

という問題があります。

そのため、
現代のコンピュータは


CPUが司令塔となり、
GPUが計算を担う

という役割分担をしています。

設計思想のまとめ

  • CPU:賢く、柔軟に、少数精鋭
  • GPU:単純に、速く、大量並列

この違いを理解すると、

  • なぜGPUが必要なのか
  • なぜCPUが不要にならないのか

が自然に理解できます。


次章では、
CPUやGPUとは異なる思想で作られた
FPGA
について解説します。


→ 第3章 FPGAの仕組み